簡単な着物の手入れの方法をご紹介。着物の手入れや扱い方とは。

代々受け継ぐことのできる着物、皆さまもお母様・お婆様から受け継いだ着物があるかと思います。

そんな大切な着物を長く美しく保ちたいですよね。

洋服とは違って着物の手入れって難しそうだと思う方が多いので、今回、最低限の手入れについて簡単に説明していきます。

一度着た着物の手入れの仕方、一度もまだ着ていない着物の手入れの仕方、それぞれ分けたご紹介となります。

自分では自信が無いなって方やもうしばらく着る事はないなって方はクリーニングに出す事をオススメします!

着物・帯の簡単な手入れ方法

① 着用後すぐに風通しをして湿気をとろう!

干された薄紫色の着物

まず絶対にやって頂きたい着物の手入れですが、着用後(一度でも着用後)の着物は、湿気が含んでいますので、着物の風通しが必要です。

着物専用ハンガーに着物をかけて、直射日光の当たらない風通しのよい部屋で、最低でも1〜2時間は着物を干してください。

帯や長襦袢等洗えないものも同様にハンガーにかけて風通しのよい部屋で1〜2時間干す手入れをしてください。

② シミや汚れをチェックしよう!

シミがついている帯

着物の衿、袖口は特に汚れやすいので、よくチェックが必要です!

汗シミは水で固く絞ったタオルでよくふき取りましょう。擦らずにたたくように手入れをしましょう。

それ以外のシミは無理に自分でやらず、できるだけ早く専門店(通常のクリーニング屋さんでも着物に詳しい方がいらっしゃる所は、OKです)に行くことをオススメします!

よくベンジンを使用しシミ取りの手入れをすると聞きましたが、ベンジンそのものの保管も大変ですので、ベンジンを使ったことが無い方はプロにお任せが一番良いかと思います。

※ちなみに、一度しか着ていない着物の場合でも汚れが目立つ場合は、ご自身でお手入れをするよりクリーニング屋さんや呉服店などの専門店でお手入れをご依頼することをオススメします。

③ 綺麗にたたみましょう!

紫の着物と白の帯と緑色の帯締め
画像引用元:Adobe Stock

着物には元々折り目がついているので、折り目通りに綺麗にたたみましょう。

もし着物に刺繍や箔がある場合は白布をあててからたたみましょう。

以前、箔のある着物を白布にあてずに仕舞っていたらくっついてしまい、箔が剥がれて着物をダメにしてしまった経験があります。

手間ではありますが、ほんの少しの手入れの重要性を学びました!!

たたみ方が分からなかったり、しばらく着物を着ない場合はクリーニング屋さんに出すのをオススメします。

クリーニング屋さんに出すと、綺麗にたたまれて着物が返ってきます!

私は茶道などのお稽古で着物の出番が多いので普段は、上記の①で記述している手入れをやってすぐにたたんで仕舞ってしまいますが、衣替えの時にはクリーニング屋さんに出すようにしています。

④ 湿気を避けましょう!

着物を綺麗にたたんだら、1枚づつたとう紙に着物を包んで収納します。

着物には湿気がご法度です!なので、防湿効果に優れた桐のタンスや桐の衣装箱が最適です。

タンスの上段は湿気がたまりにくいそうなので、お気に入りの着物や高価な着物は上段に仕舞うことをおすすめします。

たとう紙とは?

着物や帯をキレイに保管しておくために使われている収納用の紙のことです。

最近はリーズナブルな桐タンスや、クローゼットに収納できる桐タンスも販売されているので、ぜひご活用ください。

※補足:ちなみに単に着物を指す場合は衣装と言いますが、正式な装束の場合は衣裳と言うそうですよ。

⑤ 防虫剤・乾燥剤を入れよう!

防虫剤を入れる時には着物等に直接触れないようにいれてくださいね!

また、数種類の防虫剤を同時に使用すると、化学反応を起こし、シミや変色の原因になり着物を傷めてしまう原因になりますのでご注意ください。

一度も着ていない、新品の着物はそのままで良いの?

では一度も着ていない着物、新品の状態の着物はどうしたら良いか申しますと、新品ですので、もちろんシミもなく綺麗な状態で丁寧にたとう紙に包まれています。

安心してそのままタンスにしまってしまいがちですが、新品でも、湿度・温度・栄養が揃うとカビの原因になりますので、除湿剤や防虫剤などを上手く活用して保管して下さい。

正絹の長襦袢の簡単な手入れ方法

正絹(しょうけん)の長襦袢は着物同様、着物の手入れ①②③④をやった後、

半衿をはずして、ぬるま湯に中性洗剤を溶かしてつけおきをして、たたくように洗いましょう。

タオルで半衿の水気をとって陰干しをして、乾いたらアイロンをかけましょう。

今は、正絹ではなく、洗える長襦袢がありますので、着用後はガンガンと洗濯できますので、手入れが少し面倒とお感じの方にはおすすめです。(私も普段は洗える長襦袢を着用しています)

和装小物の簡単な手入れ方法

前板と伊達締めとコーリンベルトと腰紐

腰紐・伊達締め・帯揚げ・帯締め・足袋等の和装小物は風通しのよい部屋で干して湿気をとります。

洗えるものは手洗いをして、シワがあるものにはアイロンをかけます。

まとめ

いかがでしょうか。

着物の扱い方・お手入れの仕方を知っていただけましたか?

一度でも着た着物は上記の手入れや扱い方をすることで、より長持ちするようになります。

クリーニング屋さんや呉服店のような専門店にお手入れをご依頼するのもオススメではありますが、費用が発生してしまいます。

その為、自分自身でもお手入れをできるようにしておくと、お財布にも優しいですね!